4月に開校した神奈川大学みなとみらい(MM)キャンパスで、ビールの原料となるホップの栽培プロジェクトがスタートした。同大学のSDGsの取組として、MM地区の屋上緑化や地域交流につなげていく考えだ。
ホップ栽培はMM地区の環境への取組の一つとして、(一社)横浜みなとみらい21から紹介を受けたことがきっかけ。
同プロジェクト開始に伴い5月14日、職員ら関係者がホップ苗の植え付け作業を行った。教務や社会連携センターなど同キャンパス内の部署ごとに1つのプランターを担当し、6階テラス階段の両脇に5鉢ずつ配置。今後は雑草取りなど栽培管理を行いながら、(株)Root=南足柄市=が提供するホップ栽培のコミュニティアプリ「THANKS HOP&BEER」と連携し、ホップの生育状況を発信していく。
ビール醸造も
MM地区でホップ栽培が行われるのは初めてだ。しかしホップは本来日射量が多く冷涼な気候が適しているといわれており、日本では東北地方で多く栽培されている。そのため、初年度はトライヤル期間と位置づけ、栽培場所や収穫量などを検証。次年度以降は学内外に広く周知し、栽培体験サービスなどの収益事業や大学オリジナルビールの販売などの展開を考えているという。
今回はプランター10鉢で5kgのホップを収穫する予定。200リットル(330ミリリットル入り瓶ビール約600本分)のビール醸造を見込んでいる。今後は生育状況を見ながら8月に収穫。大阪の中津ブルワリーで醸造し、11月頃大学オリジナルビールの完成を目指す。
プロジェクトを推進した同大学事務局次長の福元摩湖さんは「新しいキャンパスならではの新しい取組。今はコロナ禍で難しいが市民がキャンパスに訪れる機会や、都市部での農業体験の創出、職員間の交流機会にもなる。大学内でラベルデザインを募集するなど、学生の参加も促せたら」と話している。
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