本牧 気まぐれ歴史散歩 54 『YC&AC』 数々の日本のスポーツ発祥のきっかけとなった名門クラブ
横浜は、さまざまなスポーツの発祥の地となっていますが、それは居留地で暮らす外国人が本国で楽しんでいたスポーツを日本でも楽しんでいたことがきっかけなので、横浜がさまざまなスポーツの発祥の地となったのは必然的なことだったとも言えます。
YC&ACは、明治17(1884)年に貿易商を営むスコットランド人・モリソンが中心となって居留地に創立した日本初のスポーツクラブです。モリソンは横浜外国人商業会議所の代表も務めており横浜居留地の中ではリーダー的な役割を果たしていた人です。
モリソンは、現在の横浜公園を日本政府から借り上げ、グラウンドやクラブハウスを造りました。やがて日本人もYC&ACでプレーをする外国人などから指導を受けたことで、日本でもスポーツは自身の健康や娯楽・社交の場として楽しむものとして普及していきました。YC&ACは、現在の日本のスポーツを根付かせる一役を担ってくれたのです。
YC&ACは、現在の矢口台の土地を購入し、大正2(1913)年に移転しました。かつては外国人専用のスポーツクラブでしたが、現在は日本人も入会することができます。会員以外の方もレストランは利用可能です。クラブハウスに一歩入ると、創立から150年を超える伝統と歴史がある海外名門クラブの雰囲気も味わうことができます。
次は、クラブハウスの玄関を出て、住宅街の路地裏を探検したいと思います。(文・横浜市八聖殿館長 相澤竜次)
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>
4月27日~4月27日