再整備を進めている神奈川県立図書館の新しい本館が9月1日、西区紅葉ケ丘に開館した。約50万冊収蔵可能で、約300席を用意。利用者同士が交流できるスペースを設けるなど「価値を創造する図書館」として生まれ変わった。
建物は鉄筋コンクリート造の地上4階建てで、延床面積は約3740平方メートル。紅葉坂側のガラススクリーンには、旧館を設計した建築家・前川國男が手掛けた特徴的な「ホローブリック(穴あきレンガ)」の機能を参照したパネルが配置されるなど、前川建築との連続性を意識した設計となっている。
県立図書館は1954年に開館。21年には神奈川県指定重要文化財に指定された。近年は設備の老朽化や収蔵スペースの不足など課題があったため、県教育委員会は2016年に再整備に向けた考え方を策定。今回開館した本館は新たに建設されたもので、旧新館は収蔵館、旧本館は前川國男館として再整備される。
新たに設けられた4階の「学び⇔交流エリア」は、本を介して人と人が出会い、共に学ぶことのできるスペース。ライブラリーと部活をつなげた造語「Lib活」という、部活動のように同じ興味を持つ仲間が継続して学べるよう、ゼミや講座を実施するなど、取り組みを展開する。
そのほか、静かに読書に集中できる「静寂読書室」や、これまで所蔵されていた資料を配架する「公開書庫」、文房具類や飲み物、軽食を販売するショップなども設置された。館長の塩田弘志さんは「本の配置などを工夫し楽しめる図書館に生まれ変わった。多くの人に足を運んでいただけたら」と話した。
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