「街のあちこちでお囃子の音色を響かせたい」と話すのは、中区伊勢佐木町5丁目に店を構える「美喜屋獅子舞工房」の店主・美濃口喜久雄さん(87)。「一直線に長い通りが続くイセザキモールをお囃子通りに」と夢を抱いて、自身が作った獅子頭を扱う専門店をこの地にオープンしたのが10年前。幼い頃からの祭り好きが高じてお囃子や、獅子頭作りに長年行携わっていたのがきっかけだ。
店舗の上には祭囃子の稽古場を設け、後進の育成にも力をいれる。指導した日枝神社近くの吉野町の住民らによる「吉野囃子」は、16年の例大祭でデビューした。
映像や神輿の見学も
コロナ禍で各地の祭りが中止になる中、美濃口さんは今年に入って店舗隣の建物1階に、日本の祭りを発信する拠点を開設した。まだ試行錯誤中だが、室内では全国の祭りの映像や神輿の見学ができるほか「天照大御神を岩から出すためににぎやかに演奏し踊ったという神話『天岩戸』は、祭囃子の原点だと思っている」と話し、これをモチーフにした壁画も展示。昨年は「吉田勘兵衛祭」実現に向けた会を立ち上げ「地元に新たな祭りを」と意気込む。
例大祭に店先でお囃子
9月17日(土)、18日(日)は日枝神社の例大祭にあわせて日中、店の前で仲間や生徒たちが祭囃子を行う。「日本人はみんな祭り好きでしょ。笛や太鼓、鉦(かね)、お囃子の音色を聞いたらじっとしていられないはず」と美濃口さん。「自分の街にも祭囃子を作りたいという人が増えてくれたら」
問合せは美喜屋【電話】045・315・2112。
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