学校法人石川学園 横浜デザイン学院=西区中央=、高等課程2年の茂木楽真(もぎささね)さんがデザインと衣装制作を手掛けた作品が、8月28日に青森県弘前市で開かれた今年度の「ファッション甲子園」で見事、優勝。全国2108作品の頂点に輝いた。同学院が優勝したのは初めて。
ファッション甲子園として知られる「全国高校ファッションデザイン選手権」は、今年度で21回目。ファッション界を担う人材の発掘および夢の創造を目的に、弘前商工会議所を事務局とした実行委員会が主催する。
今選手権には33都道府県83校から2108作品の応募があり、5月下旬の一次審査を21校33チームが通過。神奈川県からは唯一、横浜デザイン学院の茂木さんの作品が選ばれた。同学院からはファッション専攻の生徒10人(2、3年生)がそれぞれ2作品程度、計約20点を応募。
一次はデザイン画の審査。選出された茂木さんの作品は赤一色で、複数の球体と、その周りは小さいハートが敷き詰められた個性的なデザイン。作品は『単細胞な…』と命名された。一次通過に「まさか通るとは」と茂木さん。最終審査に向けたコスチュームづくりでは、素材の選定に時間を要したという。
自宅で染色
気に入った生地が真っ白だったため、市販の染め粉を使って自宅で染色。制作は7月末から夏休み返上で3週間ほど。最終審査会でモデルを務めた秋濱優奈(あきはまゆな)さん(2年・同専攻)の手を借りつつ、ミシンと手縫いで完成させた。
審査会で秋濱さんは、目と口を引き立たせたメイクで審査員の前をウォーキング。結果、優勝を収めるとともに引率教員の投票で決まる「キラリ賞」も受賞した。
最終審査会から1カ月ほどがたち「やっと実感が湧いてきた」と茂木さん。「卒業後は美術大学に進学し、アート作品の制作に取り組みたい」と話した。秋濱さんは「服飾のことをもっと勉強して、いつかは自分のブランドをつくりたい」と目標を語っていた。
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