ヨコハマ海洋市民大学実行委員会はこのほど、「地域環境保全功労者」として環境大臣賞を受賞した。横浜の海について問題解決に向けた行動を自ら起こしていく人材の育成を目的に、講座などを10年間継続して開催してきたことが評価された。
地域環境保全功労者表彰は「地域環境美化功績者表彰」とともに、地域環境保全または地域環境美化に関して、顕著な功績があった個人や団体に対し、毎年6月の環境月間に合わせて環境大臣が表彰している。今年度横浜市からは、ヨコハマ海洋市民大学実行委員会のほか、都筑区の河村京子さん、港北区の大竹繁さんが受賞した。
海洋市民大は、横浜の海の抱える社会問題を自ら考え解決に向けて行動できる人を養成する講座を年間10回、コロナ禍以前は20回開催しており、今年6月に設立10年目を迎えた。活動は大さん橋で始まり、現在は象の鼻テラスを拠点に行っている。講座は大学教授や釣り研究家、ダイバーなどの外部講師がそれぞれの視点から海洋生物や海のゴミ問題などについて講話をする。これらの活動が評価され、昨年度には横浜環境活動賞市民の部で大賞を受賞している。
海洋問題に関心のある10人が集まり、実行委員会として毎週木曜の夜に集まりカリキュラム設計や運営、広報などをそれぞれの得意分野を生かして手掛けているという。実行委員長の金木伸浩さん(62)は「1日1回、自分が毎日できることに取り組んでほしい」と参加者にメッセージを伝え続けている。
まずは知ることから
金木さんは現在問題視している海洋問題について、海洋プラスチックや海の酸性化などを挙げた。プラスチックを誤って食べてしまった魚が消化不良で死んでしまったり、空気中の二酸化炭素が海に溶け込むことで貝殻の形成が十分に進まない状況が増えているという。市民が取り組める活動について「まずは海について知ること。知ることで自分が続けて行動できるものを見つけてほしい」と話していた。
表彰式は現在横浜市が検討・調整している。
![]() 象の鼻テラスで行われた講座の様子
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