中区寿地区にある寿町供養塔で8月15日、40年以上続く物故者供養と施餓鬼が行われた。
青葉区の徳恩寺から鹿野融完住職らが訪れ、寿町の無縁仏が祀られる供養塔に読経。参列した住民らは、花や果物が供えられた地蔵に線香をあげて手を合わせた。また、檀家ボランティアによるカレーの炊き出しも。猛暑にも関わらず、寿町健康福祉交流センターには長い列ができた。
寿町が原点
「坊さんは金のある人しか供養してくれない」――同寺の先代住職が、寿町に暮らす人の思いを知ったことが、地蔵建立のきっかけになった。
頭をまるめた当時4歳の融完住職にとっては、寿地区での托鉢が初仕事に。父の先代住職と毎週末に訪れ、住民と建立のための寄付を募った。托鉢をする”リアル一休さん”への反応はそれぞれ。汚れた手で頭を撫でられることもあれば、「縁起が悪いからあっちいけ」とカップ酒の瓶を投げられることも。「怖いし臭いし汚いし、そりゃあ嫌でした」。2年半かかり1978年、今も”寿地蔵”として街の人に親しまれている供養塔が完成した。
以来、徳恩寺は炊き出しや供養などで、町と関わり続けている。「寿町は原点なんです」と融完住職。「いらないって言われるまで、ずっと続けていきたい」と話す。
1991年には青葉区の同寺に寿地区の人々らのための共同墓地「千秋の丘」が建立された。引き取り手がなかった無縁仏が眠っており、春と秋の彼岸には、寿地区の人が墓参りに訪れる。
寿地区には、身寄りがない人、故郷に帰りたくても帰れない人が多く暮らす。38年間暮らす近藤昇さん(76)は、「死んだらあそこに入れると思うと安心する。仲間が集まっているところだからね」と穏やかに話した。
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