敬老の日の9月16日、南区吉野町の老人ホーム「サニーステージ横濱吉野町」で小学生が講談を披露した。
挑んだのは小俣壱ノ心さん(11)。昨年、祖母の友人から講談の演目の本をプレゼントされ、夏休みの自由研究のテーマにした。それまで全く触れたことはなかったが、「実話をもとに昔の人が作った話をいかに面白く話すか」という魅力に惹かれた。学校で教諭に勧められ、昼休みやイベントの際に教卓の上に座布団を敷き、クラスメイトの前で披露することもあるという。
今回の演目は「はらぺこ横綱」。江戸時代に実在した伝説の横綱、阿武松緑之助が一人前の相撲取りになるまでを語った。主人公の長吉や宿の主人、親方、女中さんなど、複数人いる登場人物に合わせて声色を変えながら約15分の話を披露した。
「おじいちゃん、おばあちゃんの前では初めて。ゆっくり大きな声で話したい」と意気込んでいた小俣さん。堂々とした話しぶりに集まった入居者約50人からは盛大な拍手が送られた。出番を終え、「無事に終わって安心した。新しい演目を覚えたらまた披露したい」と話した。
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