11月30日、中区仲尾台の根岸外国人墓地で墓前祭が行われた。この日は1942年、横浜港でドイツ軍艦爆発事故が起こった日。ドイツ大使館武官室が主催し、横浜日独協会、横浜山手ライオンズクラブ、東京横浜独逸学園、地元の仲尾台中学校、立野小学校、地域住民ら約120人が参列した。
この墓地には爆発事故で犠牲にあった61人が埋葬されている。仲尾台中吹奏楽部による演奏の中、参列者が花を手向けた。
ドイツ大使館国防武官のラルフ・ペルジケ空軍大佐は「第二次世界大戦の歴史の経験をどのように次世代に伝えていくかが課題になっている。今日この場にいろいろな世代の方が集まったことを嬉しく思う」と話した。
墓前祭の始まりは1984年。横浜山手ライオンズクラブと当時の仲尾台中のPTA会長・有馬弘政さんが中心となり生徒に呼びかけ、荒れてうっそうとしていた墓地の清掃を始めた。その2年後から墓前祭が始まり、今日まで続く。有馬さんは今年7月に88歳で亡くなった。妻の和代さんは「今年も開催できたことを喜んでいると思う。子どもたちにも歴史を知ってもらいたい」と話した。
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