健常者と障害者が共に活動するダンスサークル「FUNBURGER」を主宰する 永窪 亜希子さん 南区永田台在住 45歳
「できること、全力で」
○...健常者と障害者が同じ舞台に立ち踊ることで、ダンスチームの存在意義を確立した。参加の条件は「顔出し、名前出しOK」。「『大丈夫』と信じてついてきてくれたからこそ、沢山の拍手に包まれるような場所を提供したい」と真っすぐに話す。その思いに賛同する仲間や主催者が増え、イベントなど活躍の場も広がってきた。「どうすればもっと知ってもらえるのか」――純粋に、したたかに、考え続ける。
○...ジュニアの時から器械体操を習った。日本体育大学進学を機に、競技を離れ、幼稚園児らに教える側へ。「お受験体操を教えたりしました。中には自閉傾向のある子も。様々な経験や人脈を培えた4年だった」。卒業後は倍率の高い教員を避け、高級輸入車販売会社に就職した。
○...その後、結婚や出産を経てスポーツジムで働くように。さらに、新店舗の立ち上げの際に館内のホットヨガ施設に関わり、人員配置や運営のノウハウについて学んだ。この経験が自信になり、2012年にキッズダンスサークル「FUNBURGER(ファンバーガー)」を発足。経営は厳しく「向いてない」と悩んだが、不思議と辞めようとは思わなかった。「人に頼ろう」と動き始めたことで、好転。19年には「絶対やりたい」と思っていた障害者のチーム「FUNSTAR」も始めた。
○...障害者と一緒に踊ることでキッズダンサーは普通以上に注目を集めることができ、障害のあるダンサーは発表の場が広がる――。「障害を売り物にしていると批判されることもあるが、ウィンウィンの関係だと思う」と揺らぐことはない。踊りで人生を豊かにしてくれればと願う。「これまで色々な人に助けてもらった恩がある。私にできることは全力でやりたい」と前を向く。
|
|
|
|
|
|