意見広告・議会報告
『119番』火事ですか、救急ですか! 市政報告 ドラマの舞台を視察 自民党市会議員(中区) 松本 研
横浜消防がモデルとなっているテレビドラマ『119エマージェンシーコール』の放映が終了しました。このドラマでは、最新の消防司令センターの撮影セットを再現し、火災や救急などの緊急通報に対して、どんな時でもすべての声に耳を傾け、要請者や要救助者の正確な情報を得て、一秒でも早く救急車や消防車を現場へ向かわせる管制員の姿が放映されました。そこで、舞台となった昨年11月にリニューアルされた横浜市消防本部司令センターを視察してきました。
司令センターには、通報内容や現場の状況が確認できる大型モニター、16台の指令台が設置されており、通報を受ける回線は保留状態で他の部署とも連絡を取ることができるよう54回線用意されています。常時25名ほどの管制員が3チーム編成され、輪番で24時間365日通報を受け、火災の状況や傷病者の状況に応じた緊急度などの情報を複数の管制員が確認し、消防署への救急車両や消防車両の出場指令を行っています。昨年1年間に受けた通報件数は約37万6千件(救急…29万件、火災…4千件、問合せ…6万5千件、その他…1万7千件)。1日当たり1000件を超える通報に迅速に対応していますが、なかには救急車が到着しても搬送を拒否されたり、緊急性が無かったり、いたずらなどによる不取扱いのケースが約2割となっているそうです。また、ドラマ内でも取り上げられていた通報者のスマートフォンのメッセージ機能を活用し、消防指令センターをビデオ通話でつなぎ、救急車が到着するまでの間に適切な応急処置を可能とするライブ119や在留外国人や外国からの旅行者からの通報に対応するため5か国語の同時通訳なども活用し、正確な情報、迅速な対応をとるために日々業務を遂行しています。
撮影に際して、制作会社への協力に対する批判的なご意見がある一方、司令センターの業務の大切さや命を守るための真剣な姿が伝わったなど肯定的なご意見も多数いただいたそうですが、ドラマを通して、緊急通報への対処、119番のかけ方、不適正通報の防止などへの理解が広がればと思いました。
救急出場件数、搬送人員は過去最多
昨年の救急出場件数は25万6481件、搬送人員は20万7472人で、いずれも過去最多。2分3秒に1回出場していることになります。
搬送された方の約6割が65歳以上の高齢者で、そのうち約6割が入院を必要とする中等症及び重症以上の方です。時期的には熱中症の危険が高まる7月と感染症の流行や医療機関の休診などが集中する12月、1月に救急要請が増えています。救える命を救うためには一刻も早く救急車が到着することが必要です。横浜市では救急隊の増隊や司令センターの迅速な対応と機能強化などに懸命に取り組んでいますが、救急車が現場に到着するのに8・6分を要しています。救急隊員は一つの事案が終了し、署へ帰還する途中であっても、救急指令があれば新たな現場へ出場しなければなりません。そのような過酷な状況で業務を遂行していますが、近年、通院のためのタクシー代わりや緊急を要さないケガなどでの救急要請が生じており、事故での大けがや心筋梗塞・脳梗塞など緊急を要する場合の遅れに繋がりかねません。大切な命を守るために、私たち一人ひとりが、「どんな症状なら救急車を呼んだらいいのか」、「いざという時に備えて応急手当の方法を覚えておく」などの意識を持つことが大切です。
これからも市民の安全・安心を守る救急体制の充実に向けて努力してまいります。
![]() 横浜市消防本部司令センター
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