「第5回横濱の祭禮囃子」を主宰する横濱里囃子とまやの代表 棚橋 誠さん 中区山元町在住 62歳
理論と情熱で繋ぐ伝統
○…祭りのにぎやかさを引き立てる笛や太鼓の音。江戸時代から続く祭礼囃子を、後世に残していこうという集まり「横濱里囃子とまや」の代表を務める。「指揮者も音譜もないから、メロディも間合いも演奏する人によって違う。そこが楽しいんだよね」とテンポの良い口調で囃子の魅力を語る。今月27日に横浜にぎわい座で行われる「横濱の祭禮囃子」は今年で5回目。弟子の稽古に始まり、公演の企画、運営、広報までも務める忙しい日々を送る。
○…中区山元町で生まれ育つ。幼い頃から祭りとなると胸が高鳴った。26歳の頃、近所の人に習い始めてから囃子にのめりこむ。「昔からね、とことん尽きつめる性格で、やるなら何でもトップレベルになりたいと思うんです」。自分の中で、技術も感覚も高まったと感じていた20年程前、「その時新しく師事した師匠に”君の笛はうるさい”って、天狗になりかけていた自分を否定されたんです」と、今でも忘れられない過去を振り返る。その経験が、現在の琴線に触れる囃子を生み出した。
○…定年退職までエンジニアとして勤め上げた。「定常状態から変化をつける。脳はその変化分に刺激を受けて、良い音楽と感じるんですよ」とその理論的な語り節にエンジニアらしい一面ものぞかせる。書斎の本棚には歴史書がズラリと並び、祭事史、郷土史にも精通。公演では自身でまとめた資料を使って祭礼囃子の歴史の解説も行うなど、豊富な知識が情熱に説得力を持たせている。
○…「健康な体で教えられるのもあと10年くらいだろうから、実は今ちょっと焦っているんですよ」と笑う。レクリエーション化しているという現代の囃子を、一つの芸能と残していくことが使命であり、それが日々の活力になっている。「人生一度きりだから、2回楽しまなくちゃ」。セカンドライフを楽しむその表情は、祭りを楽しむ少年のように期待に満ちている。
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