国民健康保険料の収納率向上に顕著な実績をあげたとして、このほど中区の保険年金課が「市長顕彰」に選定された。同課の顕彰は初めて。中区内の国保加入者約4万2千人のうち、1万人程度が外国籍であり、国保の制度や滞納について外国語のチラシを作成するなど、そのきめ細やかな対応が評価された。
中区内の外国籍の国保加入者(約1万人)を国籍別にみると、中国が5千人、次いで韓国1千人、その他、フィリピン、タイ、ベトナム、ネパール、米国など。
外国人の国保加入にあたり、言葉の壁や母国に国民健康保険に類する制度が無い人も多く、一から制度説明が必要となり窓口対応に長時間を要することがほとんどだという。また、保険料減額を求められたり、加入したものの保険料の支払拒否など、様々なケースがあると区保険年金課の担当者は指摘する。
同課では、外国籍の居住者に対して「口頭説明では理解が十分得られない」として、法律で加入が定められていることや未納はビザの更新・変更に影響が出る可能性があることなど、中国語や英語、タガログ語などで説明を書面化。結果、トラブル回避に一役買うとともに、窓口対応の時間短縮にもつながったという。
業務の一元化も
同課では、これまで地域ごとの担当者がそれぞれ実施してきた財産調査業務を、昨年度から担当を一元化し効率化を実現。それにより接触の取れなかった滞納者に対する調査、また必要に応じて催告や財産の差し押さえなどを行うなど滞納整理に時間が割けるようになった。
収納率は前年度の84・22%から86・58%と2・36ポイント改善し、保険料は約1億1050万円の増収。
滞納繰越分の収納率も前年20・30%が24・39%と4・09ポイント改善、約6570万円の増収となっている。
中区の国保料収納率は、市全体平均約9割より低く改善が課題となっている。保険年金課では「保険料は税と同じと考えて欲しい。今後はより一層、納期内収納や滞納対策に力を入れていきたい」と話している。
今回の市長顕彰では、旭区の保険年金課も選定されている。
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