第29回県マーチングコンテストで最優秀賞に輝いた港中学校吹奏楽部顧問 加藤 治さん 中区在勤 60歳
「楽しい学生生活を」
○…8月26日に行われた県大会で最優秀の学校に贈られる朝日新聞社賞を受賞し、8年連続でマーチングコンテストの東関東大会出場を決めた市立港中学校吹奏楽部。顧問として2009年から9年にわたり生徒を指導してきた。「8年連続で出場できるのは本当に生徒たちが頑張っているから」と少し誇らしげだ。
○…赴任した当時の吹奏楽部は人前で演奏する機会は年に約5回の校内行事のみ。コンクール出場を3年生にすすめたところ、「区の音楽会で演奏をお客さんに笑われたから嫌だ」と断られたという。そこでまずは部員たちが演奏を希望した嵐の曲から練習をさせた。「自信をつけさせたくてやらせたら、上達が早かった」と振り返る。3年生たちは最後に県大会で銅賞を獲得した。
○…旭区出身。中学の時に部活でトランペットを始めた。希望ヶ丘高校を経て慶応大学に入学。教師を志したきっかけは大学生の時に経験した、親友の死だったという。その友人は中学時代に不登校になってしまい、あまり学校生活を楽しめていなかった。「せっかくの学生生活。友人のような人を増やしたくない、楽しんでもらいたいという一心で教師になった」と話した。
○…現在、次男と妻と3人で暮らしている。「長女はついこの間結婚したばかりで」と嬉しそうに結婚式の時に撮った家族写真を見せた。一方、部活の話になると引き締まった表情に一変。年40回も校外で演奏をしているという同部。10月7日には東関東大会、14日に中区内で行われる音楽イベントにも参加する予定だ。「今年度定年を迎える私が関わる最後の3年生はそのイベントで引退。東関東大会での金賞受賞、イベントの成功を目指して取り組んでいく」と目標を語った。
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