市の最高顕彰である横浜文化賞の受賞者がこのほど発表された。受賞者は5人、そのうち中区を活動拠点とするグラフィックデザイナーの中川憲造さんと馬車道商店街協同組合理事長の六川勝仁さんが名を連ねた。
横浜文化賞は、横浜の文化の発展に尽力し、その功績が顕著な人を顕彰する市の名誉ある賞。67回目。毎年度4、5人程度が選ばれている。横浜市大の窪田吉信学長を委員長とする選考会の審査をへて、今年度は芸術3人、技能文化1人、まちづくり1人の計5人に決まった。11月には贈呈式が横浜みなとみらいホールで行われる。
2人が中区を活動拠点とする。1人は、グラフィックデザイナーで(株)NDCグラフィックス=中区海岸通=の社長を務める中川憲造さん(71)。もう1人は馬車道商店街協同組合理事長で(株)アート宝飾=中区常盤町=社長の六川勝仁さん(68)。中川さんは芸術分野、六川さんはまちづくり分野での受賞となった。
「偉大なる普通の賞」
中川さんは、25年以上にわたり、デザインを通した横浜の都市ブランド向上に貢献してきた。横浜シティエアターミナルや横浜国際総合競技場のシンボルマーク制作、みなとみらい線開通キャンペーンのディレクションなど実績は多岐にわたる。
これまで専門分野であるグラフィックデザインの賞は多数受賞してきた中川さん。しかし今回は文化の発展に尽力した功績を顕彰するもの。「私にとって文化賞は『偉大なる普通の賞』。専門職としてではない点がとてもうれしい」と喜びを語った。
今後も「時代や地域が求めている」デザインを追求するとともに、次世代のクリエイターの育成にも力を注ぐ。
まちづくりにゴールなし
横浜を代表する名所の一つ馬車道の発展に尽力してきた六川さん。商店街の理事長として「馬車道文化と出会う街」をテーマにガス灯の整備や赤レンガ敷きの歩道など大人の本物の街をめざしてきた。馬車道は昨年150周年。200年に向けた一歩となる今年の同賞受賞に「これまでのまちづくりが評価されたのはうれしい」と話す。
また、初夏の風物詩「ザ よこはまパレード」に40年近く携わり、都市ブランドの向上、シティセールスに大きく貢献。「まちづくりはライフワーク。終わりはありません」と話していた。
中区・西区・南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|