中区の仲尾台・豆口台・滝之上自治会(濱倉幸雄会長/472世帯)の役員ら12人がこのほど、ウェブ会議に挑戦した。新型コロナウイルス感染症対策で活動を控えるなか、役員の1人が通信環境を確認した上で各役員らに参加を呼びかけたことで実現。「ウェブ上での会議は若者が自治会活動に参加するきっかけになるのでは」と期待する。
新型コロナの影響による自治会活動の自粛が始まったのは3月。毎月第1土曜日に実施していた役員会や3月の期末総会、5月に予定していた定期総会が中止となったほか、防犯パトロールなどの行事も感染症対策で実施できずにいた。
役員会は50代4人、60代3人、70代5人の計12人が参加。それぞれ自宅からPCやタブレットなどの端末でアクセスし、全員の顔が見える形で会議が実施された。同会の総務兼会計を担当する50代の役員が「コロナ禍だからこそ自治会での情報共有は必要だ」とウェブ会議ツール「Zoomミーティング」の活用を提案したことがきっかけだ。
「全員を繋ぐ 」
役員会は5月16日に開催。PCなどの端末を使うのが慣れていないメンバーもいるなかで、提案した役員は一人一人電話などで連絡を取りながら、ウェブ会議ができるまでフォローを行った。その結果、16日には全員自力で会議に参加できるようになった。「ウェブ会議を実行するためには、1人も欠けることなく会議に参加できる環境を作らないと実現できないと思った」と話す。
会議では、敬老のお祝いや学校再開時の交通整理、自治会のイベントをウェブ上で開催することなど新型コロナ対策を取りながら活動を進めていくやり方を検討した。会議に参加した役員らは「しばらく集まることができなかったので不安があったが解消した」「実際に会って話したのとほとんど変わらない」と感想を話した。
6月もウェブで会議を実施していく予定。現在は役員会以外でもそれぞれの部会でウェブ会議でのやりとりが進んでいるという。提案した役員は「参加者の皆さんが前向きだったから実現できました。ウェブ上での自治会イベントも実施していきたい」と笑顔で話す。
濱倉会長は「ウェブ会議では誰でも参加しやすく開かれた町内に向けた一歩となる。自治会行事には不参加だった若者も来てくれるのでは」と期待を寄せる。
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