横浜市は今年度、市内で暮らす外国人の日本語学習や生活サポートに向けた新規事業や事業拡充に取り組む。国際交流協会に日本語習得の拠点を設けるなど支援体制を充実させ、多文化共生のまちづくりを目指す。
人口、10万人を突破
横浜市の外国人人口は全国の市区町村で2番目に多く、2019年には10万人を突破。市内では中区が約1万7千人(5月現在)と一番多い。20歳以上の市内外国人に実施した意識調査(回収数1764件)では、約3割が日本語の不自由さを感じていることが分かり、うち9割以上が日本語の学習意欲を示した。
市国際局は「生活者としての外国人が日本語を習得するとともに、地域とのつながりを持てるような取り組みが必要だ」とし、多文化共生に向けた事業を推進する。
目玉は、日本語習得支援に向けた拠点の新設だ。パシフィコ横浜の国際交流協会に専門家を置き、日本語学習支援者の養成やニーズに応じた日本語教室の開催、NPOなどが主催する日本語教室への情報提供などを行う。昨年同協会に開設した多文化共生総合相談センターでは、新型コロナウイルス関連の医療相談をはじめ、教育や行政情報の提供、通訳・翻訳などの対応に応じる。
外国人の割合が多い中、鶴見、南区の国際交流ラウンジでは、日本人住民との交流会やワークショップを通じて地域の課題解決やつながりを深めるためのコーディネーターを配置。外国人増加率が市内で最も高い緑区には、今年度中に同ラウンジを新たに設置する。
児童向け施設も
外国人の増加に伴い、日本語指導が必要な児童生徒への支援も急ぐ。
9月には、来日して間もない児童生徒や保護者向けの日本語支援拠点を鶴見小学校内に設ける。中区山田町の旧富士見中学校跡地に17年に開設した「ひまわり」と同等の機能を持ち、学校生活を体験しながら日本語を学ぶプレクラスを実施。学校制度や保護者の役割などを多言語で説明するガイダンスも予定する。
国際局の担当者は「ますます求められる各区の多様な外国人コミュニティに応じた対応を進めたい」と話している。
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