新年にあたり本紙は、昨年4月就任の菊地健次西区長にインタビューを行った。デジタル区役所のモデル区として実証実験などに積極的に取り組む姿勢を示した。
つながり大切に
――デジタルモデル区役所としてICT化の取組の評価は。
「『つながりを守り、創り、強くする』というスローガンを掲げ、つながりを大切に誰一人取り残さないよう施策を進めています。区役所での各種手続きに伴う手間や時間を軽減するため、マイナンバーカードを活用した『書かない窓口』の実証実験や、相談業務のオンライン化などの取組を実施するなど、区民の方々の利便性向上に向けて取り組みました。デジタル化と聞くと、不安に感じられる方もいると思います。そうならないようにデジタル技術を活用してつながりをもっと大切にしていくことをPRし、デジタルの便利さを実感して頂けるよう取り組んでいきたいと思っています」
――新たなスタイルで区民まつりを開催。その評価と今後のイベントのあり方について。
「新型コロナウイルス感染症の影響が続く中、『ゆっくり、じっくり、みんなが主役』をテーマに、3年ぶりの開催となりました。様々な団体の方に出展いただいており、その日の出展ブースをじっくり見ていただくことで、団体の活動を今まで以上に深く知ることができ、来庁された方にもとても好評でした。”お祭り”という意味では、多くの方が一堂に集まって開催することで意気投合できますから、昨年好評だった点も加味しながら、今年こそ区民まつりを盛大に開催できることを願っています」
――来年度の区政としての重点施策は。
「住民が安心して暮らすためには安全・安心なまちづくりは重要です。大災害が起きた際、横浜駅を持つ西区は帰宅困難者があふれ、川の氾濫、急傾斜地のがけ崩れなど、甚大な被害が想定されます。近年、台風や線状降水帯が猛威を振るうことが多くなっていることを踏まえ、引き続き区内のがけ地に関する相談会を実施するほか、電源が必要な医療機器の停電対策として、地域防災拠点への発電機設置などに取り組みます。また正確な情報をスピード感を持ってお伝えすることが非常に大切です。デジタル技術を活用し消防・土木・区役所が情報をしっかり共有していく体制を構築していきます。食中毒や熱中症の予防、交通安全・防犯対策にも引き続き尽力します。
つぎに子育て支援。都市化により孤立しがちな子育て家庭を妊娠中からサポートできるよう、プレパパママクラス、よちよちパパママ育児教室、赤ちゃん教室を実施していきます。特に区民ニーズが高い休日開催のプレパパママクラスは、区役所のほか、委託により区役所以外の会場でも引き続き行っていきます。
デジタル区役所も重点施策。モデル区として、区民の方々にデジタルの利便性を享受していただけるよう引き続き実証実験を行い、積極的にPRしていきます。また、商店街および『まち』のにぎわい創出にも取り組みます。商店会にある飲食店を紹介する冊子の発行・配布とともに、デジタルスタンプラリーの導入など、若い世代にも商店街の魅力を発信し、にぎやかな街をつくっていきたいと思います」
――区民へのメッセージをお願いします。
「西区は24年に区制80周年を迎えます。80周年に向けた機運醸成を行うとともに、これを契機により一層つながりを大切に『誰もがにこやかに、幸せに暮らせるまち』を目指し、職員一同全力で取り組んでまいります」
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