横浜市は、電話による問い合わせの自動応答の実証実験を中区と旭区の2区役所で2月29日まで実施している。対象は引越しに伴う転出・転入・転居の各届に関する問い合わせ。市は、市民サービスの向上と窓口業務の負担軽減などに役立てたい考えだ。
この取組は、AIプラットフォーム事業などを手掛ける(株)トゥモロー・ネット=本社・東京都品川区=と横浜市が協力して実施するもの。民間事業者との公民連携窓口「共創フロント」に同社から提案があり、それを市が採用した。
実験が開始されたのは昨年12月26日から。転出・転入・転居の各届に関する電話問い合わせに対して、音声対話AI「ボイスボット」と、テキスト対話AI「チャットボット」を同時に使用する自動応答システム。夜間や土・日曜日、祝日を含む毎日24時間、応答する。
実証実験用に設けられた電話番号(中区【電話】050・3733・9051/旭区【電話】050・3733・9068)にかけると、転出届または転入届のどちらの要件なのか、AIが音声で問い合わせてくる。
それに対して「転出届」などと声で答えると、次の確認の質問に進むというもの。スマートフォンの場合は、音声メッセージだけでなく、送られてきたショートメッセージから画面上(テキスト対話AI)でも同時に利用案内を確認することができる。
昨年10月にニーズ調査
実証実験を行うにあたり市は、昨年10月に1週間ほどをかけて、区役所への電話による問い合わせのニーズ調査を市内4区で行った。その結果、戸籍課が担当する手続き案件が多かったため、実験の対象にした。
区選定にあたっては、人口規模や高齢化率などを参考に決めたという。因みに今年1月1日現在の横浜市の全人口は約376万9千人。その内、中区は約15万2千人で18区中、5番目に少ない。旭区は約24万1千人で6番目に多い。65歳以上の割合は昨年1月1日現在、全市で25・3%。中区は24%、旭区は30・4%だった。
中区戸籍課の担当者は「全庁的なDX化の取組と理解している。今後の検証に役立ててもらいたい」と話していた。
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