現在の中区山元町で生まれたとされ、少年青年期を南区内で過ごした作家・吉川英治氏(1892〜1962)の記念碑を建立する計画が進んでいる。取り組むのは、「吉川英治友の会」(伊東潤代表)。命日にちなみ9月中の建立を目指す。6月29日には南区平楽で勉強会を開き、吉川氏の横浜時代を学んだ。
吉川氏は『宮本武蔵』や『三国志』など歴史をテーマにした小説を生み出した文豪。東京で一人暮らしをする19歳まで横浜で過ごした。勉強会には同友の会会員ら約20人が参加し、吉川氏の回顧録『忘れ残りの記』などから、横浜での軌跡を振り返った。
記念碑建立の発端は昨年1月、平楽地域で行われた「吉川英治文学勉強会」。同友の会事務局の大貫稔さんは、「南区が誇るべき作家でありながら、その痕跡が地域に何もないことを話していて、ならば、『文学碑を作ろう』という流れになった」と振り返る。同年8月には作家の伊東潤さんや八聖殿郷土資料館の相澤竜次館長、作家の山崎洋子さんらが呼びかけ人になり南区に支援を要望した。区からは「財政援助は出来ない」との回答だったが、有志が集まり、記念碑を建立し維持管理運営するための「吉川英治友の会」が同年10月に結成された。
現在、会員は40人以上、記念碑建立のための寄付も50万円を超え、活動は広がりを見せている。さらに、建設場所には横浜植木(株)の協力を得て、吉川氏の生誕地候補の1つである同社の正門付近=南区唐沢=に建立することも決まった。
同友の会は9月7日の英治忌までに記念碑の建立を目指す。大貫さんは「理想に近い形で進んでいる。さらなる支援が広がれば」と話した。
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