間門小学校=中区本牧間門=の5年3組は、総合の授業でシネコポータル作りを行っている。シネコポータルとは「小さな生態系」と言われる、数十種類の植物を同じ場所に植え、どう育つか仮説を立てながら多様な植物や生物が集まる場所を作ること。自然の豊かさや生態系の存在、生物多様性へ何ができるかを考えるきっかけになる。
9月6日、生物多様性を研究するソニーコンピュータサイエンス研究所での成果の社会還元と普及のために設立された(一社)シネコカルチャーのナビゲーター・福田桂さんが同校で出張授業をした。児童が5月から育てるシネコポータルを共に観察。「この植物は何か」「植えてないものが育つ理由は」など質問が飛び交った。
福田さんは地球の歴史や生物の進化にも触れ「生態系とは生き物がつながり合っている様子。植物が増えるとやってくる動物も増える。多様なものが一緒に住んでいるのは喜ばしいこと」と話した。児童は「虫や鳥、ウサギなどいろいろな動物が来るようになったらいいな」と今後の変化を楽しみにしていた。
ソニーグループは、2022年から子どもたちの学びや好奇心をサポートする教育プログラムの一環でこの活動を展開する。全4回のワークショップを通し、仮説を立てて実験し、結果を元にまた仮説を立てるという学びのサイクルをつくる。担当者は「将来直面する、答えがない問題に対して自ら考え行動する1つのきっかけになれば嬉しい」と話した。
シネコポータル作りは今年度、同校と青森県、長崎県の3校で実施。講座はオンラインでつなぎ、生育環境による違いや多様な植物が育つ条件を共に学んでいる。
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