聖光学院高等学校=中区滝之上=の石田幹太朗さん(2年)は今夏、セルビアで行われた高校生英語ディベート世界大会(WSDC)に日本代表として出場した。
同大会は、世界約80カ国から選抜されたチームが参加し、英語ディベートの世界一を競う。石田さんは今年2月の選考会で日本代表に選出された。5人のメンバーは毎日のようにオンラインで集まり自主練を行い、腕を磨いた。「最初は上手くいかないことも多かった」という石田さん。試合に参加し実践も重ねることで、チーム力を向上させていった。
論題に対し肯定・否定に分かれ論戦をするディベート。討論技術だけでなく、短い準備時間の使い方が勝敗を左右する。同校の英語ディベート同好会の顧問で日本代表のヘッドコーチも務めた河野周教諭は「個々の英語力や知識に加え、チームの協力が不可欠。今年の伸び率は歴代断トツだった」と話す。
そして迎えた大会本番。「レベルは想像以上に高く、苦戦の連続だった」という石田さん。それでも力を合わせ、8戦5勝で予選を突破し、日本代表としては対面大会で初の決勝トーナメント進出を果たした。
「政治家への定年制導入」を論題にパキスタンと戦った1回戦で惜敗したものの、石田さんは「本番は一番いい出来がでた。出し切ったけど、勝てる試合ではあったと思う」と振り返る。興味がない分野にも目を向け、肯定・否定のどちらの視点も持てることがディベートの魅力だという石田さん。「次はもっと上を」と話した。
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