市内の企業が連携し、ワインの醸造過程で生まれるブドウの皮などを使ったクラフトビールが開発された。10月23日(水)から高島屋横浜店地下1階の和洋酒売場で販売される。
高島屋では、余剰食材を使ったクラフトビールを開発・販売する(株)Beer the First(坂本錦一社長)=神奈川区=と、以前からパンを原料としたビールなど環境に配慮した商品開発を共同で行ってきた。今年は「地元感を全面に、オール横浜で行こう」と春先にプロジェクトを始動。目をつけたのが、横濱ワイナリー=中区=でワインの製造過程に生じるブドウの皮などの搾りかす「ワインパミス」だ。同ワイナリーでは旭区内の自社農園で無農薬のブドウを栽培しており、このワインパミスを原料に生まれたのが「YOKOHAMA Vineyard Ale(ヨコハマヴィンヤードエール)」。製造は中区のビール醸造所・REVO BREWINGが担う。
商品は赤ワイン用のピノ・ノワールをベースにした「ルージュ」と白ワイン用のシャルドネを使った「ブラン」の2種類。皮の香りを生かしたワインのような風味を楽しめるのが特徴だ。「ルージュはサワー系で酸味があり、ブランはすっきり飲みやすい。フルーティーな味わいの異なる2つのビールを楽しんでもらえたら」と、同醸造所の水沼泰樹さん。限定1250本限定、売り切れ次第終了となる。
再利用で新たな価値
ワインパミスを提供した横濱ワイナリー代表の町田佳子さんは「布や皮の染料として使いたいと言われたことはあるが、食品は初めて。ワインの搾りかすがビールになるなんて」と驚く。
同醸造所では、ワインに使うブドウの約2割が搾りかすとして廃棄される。以前は家畜の飼料に使われることもあったが、今はコストの問題で引き取り手がなくなり全て処分しているという。ビールを飲んだ町田さんは「思った以上にワイン感がある」とコメント。「廃棄量が気になっていたので、このように利用していただけるのはうれしい」と話していた。
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