外国にルーツを持ち日本に暮らす子どもの支援を続けてきたNPO法人在日外国人教育生活相談センター・信愛塾の45周年と法人化20周年を記念する集会が11月9日、県地域労働文化会館=南区高根町=で開かれた。支援者や学校関係者ら約70人が参加し、歩みや活動を振り返った。
集会では、職員や関係者、出身者らがそれぞれの思い出や体験を披露。竹川真理子センター長は、信愛塾に通う小中高校生らを紹介しながら、昔を振り返った。また、「周囲の人に恵まれてここまで続けることができた」と感謝を述べた。
信愛塾は1978年に横浜中華街の一角に誕生した。83年に南区中村町に移転。「子どもの命を守る」ことを一貫して掲げ、生活相談や学習支援を通して”自分の家”のようにくつろげる居場所を提供してきた。
日本に在留する外国人はコロナ禍で一時減少したものの、再び増加傾向にある。現在の横浜市の外国人住民は約12万2千人で、うち中区は14・7%、南区は10・6%。7割以上が中国、韓国、ベトナム、フィリピンなどのアジア諸国出身だ。
両区の境にある信愛塾には外国人の数と比例するように相談が増え続け、今は年間1100件を超える外国人からの相談が寄せられる。また近年は、行政や学校からの相談も増えているという。竹川センター長はほぼ無休で、様々な内容が絡み合った相談に対応している。
こうした増え続ける需要に応えるため、今年2月から、OBでもある王遠偉さんを専従スタッフとして採用した。運営には人件費のほか、スペースの維持管理費、事業の運営費などの費用が必要となる。「助成金申請などもしているが、財政的に厳しい状況には変わりがない」と話す。
活動存続のため、より広く支援を募ろうと10月からクラウドファンディングを行っている。300万円を目標に12月15日まで実施する。
スタッフの王さんは「信愛塾は、自分にとっての家みたいな場所。この”大家族”を守っていくために、協力してほしい」と話した。
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