衆議院議員選挙の投開票が12月16日に行われた。自民党が単独過半数を獲得する大勝の中、前職、新人の3人が争った神奈川2区(西・南・港南区)では、自民党の前職・菅義偉氏(64)が民主党の前職・三村和也氏(37)、共産党の新人・児玉俊明氏(50)を大差で下し、6度目の当選を決めた。三村氏は比例復活もならず、議席を失った。
民主党が政権交代を遂げた2009年の衆院選でも小選挙区の議席を守った菅氏。前回は三村氏に548票差まで迫られる接戦だったが、今回はダブルスコアに近い圧勝だった。
選挙戦では、円高やデフレからの脱却など、経済面での対策を強調した菅氏。安倍内閣時代に総務相を務めた経験も踏まえ、道州制の導入など、地方分権の推進も訴えていた。
党幹事長代行として解散直後からテレビ出演が増えていた。選挙期間中は全国の候補者応援に走り、日中、2区内で活動できたのは12日間のうち、3日間だけだったという。
地元留守も盤石
菅氏は自らの当選を東京の党本部で知った。南区の選挙事務所では家族や支持者らが当選を祝った。当選から一夜明けた17日、午前7時前から上大岡駅前で報告を行い、本紙の取材に「全国、どこを回っても景気対策が重要だと感じた。あらゆる政策を総動員したい」と話した。県連会長として県内の小選挙区立候補者が比例復活と合わせ、全員当選したことには「(前回の選挙以降)3年3カ月間、地に這いつくばるような活動が実り、責任を果たせた」と安堵の表情を見せた。
2区では00年以降、5回連続で菅氏に民主、共産の候補が挑む争いとなった。今回、菅氏の得票率は57・9%で05年の58・4%に次ぐものだった。
民主、逆風に沈む
前回から大きく票を減らした三村氏は、比例での復活当選もならなかった。
選挙期間中は自転車を使って移動し、若さを前面に出す選挙戦を展開したが、党に対する逆風をはね返せなかった。
三村氏は開票後、南区の事務所であいさつ。「力不足、努力不足だった」と支持者に頭を下げ、「次の選挙からは一生負けません」と巻き返しを誓った。
共産は票増やす
共産党の児玉氏は「原発ゼロ」などの政策を訴え、前回の同党候補より票を増やしたものの落選した。
2区の投票率は59・24%で3年前の前回を9・06ポイント下回った。南区は9・03ポイント減の56・55%だった。
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