六ツ川在住の主婦・松本美樹さんが自宅を開放して運営する家庭文庫「ルピナス文庫」は絵本、児童書など1500冊以上を親子らに貸し出している。子育てに悩んだ時、本に書かれた言葉が支えになったという松本さんは、親子の心が温まり、生きる力を与えてくれるような”良本”との出会いを提案する。
「ルピナス文庫」は松本さんが六ツ川に移り住んだ12年前、本の素晴らしさを子どもや保護者に知ってもらおうと開設した。開設日を毎週火曜に設定。午前・午後の部を設け、未就園児を連れた母親や園児、小学生などが多く訪れる。
蔵書は絵本、児童書など子ども向けのものが多い。開設当初は800冊だったが少しずつ買い足し、3年前からは南区社会福祉協議会からの助成金などでより多くの本を購入できる環境が整った。現在の蔵書は1500冊以上。年会費200円で利用でき、約60人が登録。近隣住民のほか、ホームページを見て興味を持った人が遠方から訪れることもある。
子育てママに本の栄養
小学3年から大学生まで4人の子どもがいる松本さんは、長男が幼稚園に通っていた時、園内で開かれた絵本選びの講演会に出席。子どもにとっての「良い本」がどんなものかを気付かされた。その後は「子どもに読ませたい本」のリストなどを参考に本を読みあさり、生きることの素晴らしさ、作家が子どもや世界のことを考えて書いているかなどに着目し、本を購入するようになった。「本は心の食べ物で言葉は栄養。ベストセラーだけが良い本ではない」という。
開館日の午前中は子育て世代の親の来館が多く、育児の悩み相談を受けることもある。松本さんは自身が子育てに悩んだ時に前向きになれた本を保護者に勧めている。「子どもは親の背中を見ている。親がリラックスできる環境を作ることが子どものためにつながる」と話し、今後も親子にとって心の支えになる本との出会いを提供したいという。
開設時間は午前11時〜午後0時30分、午後2時30分〜5時。問い合わせはルピナス文庫【電話】045・721・5377。
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