永田東で11月2日、自転車に乗って道路を横断しようとした小学4年生の男子児童が乗用車にひかれて死亡する事故が起きた。南警察署、南土木事務所などは11日に事故現場を再点検して再発防止策を検証。事故があった交差点中央部分に色を塗ることでドライバーに注意を促すなどの方向性が示された。
死亡事故現場は京急井土ヶ谷駅から500m離れた永田東3丁目の交差点。見通しが悪く、車が走行していた道路に信号機や横断歩道、一時停止の標識はない。
交差点付近の道路は交通量が多い環状1号と平戸桜木道路とを結ぶ”抜け道”のような市道で、時速30Kmの速度規制がある。現場近くで販売業を営む男性は「時間帯によってはすごいスピードで走り抜けていく車もある」と話し「(抜け道を利用しても)実際にかかる時間はほとんど変わらない」と語る。
11日には南署、南土木事務所、県警本部の関係者らが現場を訪れて再発防止策などを検討。事故があった交差点中央に色を塗る路面のカラー化や、道路に「この先交差点あり」のような表示を施して交差点に近付くドライバーへ注意喚起すること、消えかかっているという中央線を引き直して車の速度抑制を促すなどの方向性が示された。
南署交通課の志澤俊雄課長は「(現場は)交差点があるのが分かりづらい場所。すぐにできる対策を可能な限り行いたい」と話す。
南署は今後、交差点での「一時停止」「左右確認」の指導を呼びかける保護者向けの手紙を小学校で配布してもらうことや、警察官が児童に直接指導する時間を設けることも検討する。
県内最多の犠牲者
南署管内で今年11月8日までに発生した人身交通事故は439件(2015年同時期比24件増)。5日には永田東で70代の男性が乗用車にひかれて死亡する事故が発生。南署管内の交通事故による死者は7人(8日時点)で県内最多。
区は14日、南吉田小学校で児童に安全を呼びかけるキャンペーンを開催。区役所職員や警察官、交通安全母の会のメンバーらが児童の登校時間に合わせて学校付近に立った。外国籍の児童が多いことから、中国語で「車に気を付けて」などと書かれたボードを持って注意を促した。
![]() 南吉田小児童に交通安全を呼びかける地域住民ら
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