作家として活動し、WEB書籍のコンテストで受賞経験もある 如月(きさらぎ) 新一さん 南区在住 28歳
流されず、貪欲に
○…昨年から本格的に小説家として活動を始め、山下公園など、横浜を舞台とした作品を執筆している。22歳の時に書いた高校生が日常に潜む謎を解き明かしていく様子を記した小説「放課後の帰宅部探偵学校のジンクスと六色の謎」は2017年にWEB書籍コンテスト「エブリスタ小説大賞」を受賞した。これが昨年4月に自身初の作品として書籍化されている。「6年前の作品が受賞するとは思わなかった。多くの人に読んでもらえたら嬉しい」と笑顔。
○…南区出身。幼い頃から映画や本が好きで、さまざまな絵本や小説などを読んだ。作品を書き始めたのは15歳の時。読んだ本のしおりに17歳の作家がデビューしたことが書いてあったのを目にした。「17歳で小説を書いていいのかと驚いた。それをきっかけに文芸賞に応募するようになった」と振り返る。大学卒業後は企業で働きながら、小説を書き続けた。
○…26歳の時、書きためていた作品が編集者に受け入れられず、全てボツになったことをきっかけに漫画家への転向を考えるようになった。「作品に対して無感動になってしまった。でも絵を描くことは好きだったので」と苦笑い。漫画の勉強をしている時、友人から「面白い小説を書いてよ」と言われたことが作家に戻るきっかけになった。間もなく、その友人の家族が他界。「亡くなったことを聞いて、どういう言葉をかけるべきかわからなかった」。それから言葉にできないことを小説にしようと誓った。
○…食事と睡眠以外は執筆活動に費やす日々。さまざまなジャンルに挑戦する中でも「時代に流されない作品を書きたい」と決意は固い。「今後も世代を超えて楽しめ、とにかく貪欲に執筆をしたい」と話し、読者に喜びを与えていく。
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