市立蒔田中学校(木藤肇校長)で6月3日から8日まで、アジサイの校内公開がある。アジサイは教諭らが2012年から栽培に力を入れ、毎年多くの花を咲かせていた。昨春に中心的存在だった教諭が退職し、昨年はこれまでより花の規模が小さくなった。しかし、その元教諭が今年度から「植栽アドバイザー」として”復帰”。同校の名物と言えるアジサイが再び大きな花を咲かそうとしている。
担当元教諭が復帰
今年度から同校の植栽アドバイザーとして活動する元教諭の佐々木大輔さんは、南中学校時代に学校の周囲で多くのアジサイを育てた経験がある。そのことから「アジサイ先生」の呼び名で親しまれていた。
12年に南中から蒔田中へ異動すると、早速、アジサイ栽培を開始。正門横のフェンス沿いを中心に苗を植えて育ててきた。校内の美化委員や生徒有志と共に栽培を続け、蒔中は15年に全国の学校緑化コンクールで2位に相当する評価を得るまでになった。
毎年、5月から6月には約100品種の色とりどりのアジサイが大きな花を咲かせ、新しい蒔中の名物が周辺住民の目を楽しませてきた。
再生へ連日作業
佐々木さんは18年3月に定年退職。アジサイの手入れはほかの職員らが引き継いだが、知識が必要な栽培は想像以上に難しく、昨年のアジサイは佐々木さんが育てた時に比べると花が小さかった。
同校の木藤校長は佐々木さんが日中に活動できる時間があることを知り、「アドバイザー」として蒔中名物の再生を依頼。5月から佐々木さんは連日のように同校を訪れ、枝切りなどを行ってきた。作業をする佐々木さんの姿を見た住民から「戻ってきたのですね」と声を掛けられることも多くあったという。
木藤校長は「せっかくなら、多くの人にアジサイを間近で見てもらいたい」と考え、校内の一部開放を決めた。3日から8日を「アジサイ週間」とし、午前9時30分から午後2時30分(8日は5時)まで、アジサイが咲くフェンス沿いの部分に出入りできるようにした。
珍しい白い花も
佐々木さんによると、蒔中のアジサイは白い花が多い。特に「イワガラミ」と呼ばれるものは、北鎌倉の「東慶寺」が有名だが「この辺りでまとまって見られるのはとても珍しい」という。
木藤校長は「南中や井土ヶ谷小にもアジサイがあり、いずれはこの一帯を『アジサイロード』にできれば」と春の大岡川の桜のような名物にしたいと願っている。
公開に関する問い合わせは蒔田中【電話】045・711・2231。
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