日本で「リサイクル」という言葉が一般的になる前から、故繊維のリサイクル事業などで環境保全に貢献する「ナカノ株式会社」(中野博恭社長)=本社・横浜市南区新川町=。環境保全と経済活動の両立を推進する同社の窪田恭史副社長に話を聞いた。
--会社の事業内容は。
「1934年の創業以来、家庭や事業所、地元の市民団体から回収される衣類を作業用手袋などに活用するリサイクル事業に加え、さまざまなメーカーから仕入れたヘルメットやマスクなどの安全用品を工場に納める商社としての役割も担っています。現在は国内に商業販売の営業所が8カ所、衣類のリサイクル工場が2カ所、中国とフィリピンに工場など3カ所を展開。環境保全と経済活動の両立を目指す『エコソフィー』という造語を合言葉に、『社会から必要とされるもの』の創出を目指して開発に取り組んでいます」
--回収した衣類から、どんな製品ができますか。
「ウエスや吸収マット、作業用手袋などができます。2009年に開発した特殊紡績手袋『よみがえり』は、これまで販売数累計400万個を記録。横浜発のオンリーワン商品を目指す地域ブランド『ヨコハマ・グッズ横濱001(ゼロゼロワン)』に認定されました。ただ資源を再利用するのではなく、実用的な製品を作り出すことが本当の意味での環境保全になると思います」
--地域での活動を教えてください。
「毎年、大さん橋ホール=横浜市中区海岸通=で行われるリサイクルやごみ問題をテーマとした『リサイクルデザインフォーラム』に参加しています。地域の子どもたちが環境問題について考え、記した『環境絵日記』も展示され、作品を見て勉強になることが多いです。また、かつて金沢区で行われていた資源物を使った運動会に出ていました。段ボールで作ったキャタピラの中に入って競争する種目など、普通の運動会にはない魅力があって楽しかったです」
--今後の抱負を。
「私自身、横浜で生まれ育ったので『ハマっ子愛』を忘れず、世界中の人々が環境保全に意欲を示してくれるような活動に取り組みたいです。これからも横浜から『エコの輪』を広げられるように頑張ります」
南区版のローカルニュース最新6件
|
|
高田市議の後援会発足3月28日 |
|
|
|