市立横浜商業高校(Y校)軟式野球部が8月3日、4日に秦野市で行われた第66回全国選手権南関東大会で優勝した。11年ぶり7回目の快挙を成し遂げ、25日から兵庫県明石市などで行われる全国選手権に出場する。
Y校は、10チームで争われた7月の県大会Bブロックでは3試合で17得点。エースで4番の阪本健太朗投手(3年)を中心とした巧妙な試合運びで優勝した。
終盤の強さ
南関東大会には神奈川、千葉、埼玉の各大会を制した4チームが出場し、全国大会への切符をかけて戦った。
Y校は初戦で拓大紅陵(千葉)と対戦。2―2の同点で迎えた9回2死三塁、2番・吉井瑠希選手が遊撃への内野安打を放ってサヨナラ勝利を収めた。
全国大会への出場がかかった決勝は桐蔭学園(神奈川)と痺れる投手戦を展開。Y校は8回、初戦で劇的なサヨナラ打を放った吉井選手がエンドランを決め、1-0で県勢対決を制し、11年ぶり7回目の栄冠をつかんだ。
2試合全イニングを投げた阪本投手は「桐蔭は昨秋、今春とも神奈川大会で敗れた相手だったので『3度目の正直』という気持ちで臨んだ」と話し、最速130キロの直球と決め球の高速スライダーを主体としたピッチングでねじ伏せた。
考えさせる野球
創部60年を超える伝統があるY校軟式野球部だが、近年は成績低迷が続いた。同校OBで11年前の全国大会に導いた佐藤邦宏監督が3年前に再び母校に赴任。チームの目標設定や明確な課題を選手とマネジャーに考えさせる指導を心掛け、一人ひとりの野球に対する意識を高めていった。
選手は練習後にプロテインふりかけのおにぎりを食べて体づくりにも精進。3年生は入部時から平均5kg以上の体重増加に成功し、長打を打てるようになったことで打線に厚みが出た。
頂き目指す
全国選手権は8月25日に兵庫県で開幕し、地方大会を勝ち抜いた16チームが頂点を目指す。主将の櫻田凱斗(カイト)選手(3年)は「負けたチームの思いも背負って、全国制覇を目指したい」と意気込みを語り、まずは1994年以来の全国大会1勝をチーム25人で目指す。
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