辛抱半年、ようやく開店
緊急事態宣言の解除、飲食店への時短要請などがなくなったとはいえ、新型コロナの影響は依然として続いている。この状況の中で店舗をオープンしたり、起業する人もいる。このコロナ下でなぜオープンを決めたのか。経営者らの思いを聞いていく。
横浜橋通商店街に10月1日に開店した「ホルモン コロちゃん」はホルモン串を提供しつつ、飲食物の持ち込みが可能なシステム。それとは別に日本酒やワインの飲み放題メニューもある。
代表の太田尚裕さんは、野毛にあったワインバーへ通ううちに「自分もこういう店を持ちたい」と5年前、同商店街から徒歩5分の中区曙町に「ピアーチェ」をオープンさせた。常連客も増え、「違う業態で2店舗目を考えていた」という。知り合いが空き店舗の借り手を探していたことから、渡りに船とばかりに商店街内への出店を決めた。
午後6時に開店するワインバーはコロナ禍で休業。「コロちゃん」の店舗は今年4月に契約し、内装や看板などを急ピッチで整えた。しかし、4月中旬からのまん延防止等重点措置、その後の緊急事態宣言を受け、開店計画の変更を余儀なくされた。
太田さんは「店内で感染する、感染させてしまうことがあってはいけない」と重点措置、緊急事態宣言が解除されるまでは開店しないことを決意した。
しかし、家賃の支払いは4月から続き、「このまま開店できないのでは」との不安が頭をよぎった。それでも「ホルモンを出しながら、持ち込み可能というシステムは面白い。このニーズを横浜橋から作り出したい」との信念が揺れる心を落ち着かせた。
緊急事態宣言の解除を受け、10月にスタートを切った。ワインバーの常連客も店に顔を見せるが、大半は新規客。太田さんは店の「棟梁」としてねじりはきまきに法被姿で盛り上げる。「下町とレトロな雰囲気を出したい」と店内のビールポスターからは昭和の香りが漂う。
時短要請がなくなった25日からは、午前0時までの営業が基本。「周りの店も夜の営業が多くなってくれば、全体で盛り上がる」と商店街の一員として活性化を目指す。「次は和食の店を」と早くも3店舗目の構想を描いており、反転攻勢をかける。
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