フォーラム南太田(男女共同参画センター横浜南)と横浜市社会福祉協議会は、新型コロナウイルスの影響で生活が厳しく、生理関連用品のサポートを求める女性を対象に、女性起業家が開発した吸水ショーツを無償で提供する取り組みを行っている。「生理の貧困」が社会的に認知される中、フォーラムは困難を抱える女性を支援していく。
コロナ禍で生活が困窮する人が増えたことで、経済的な理由などで生理用品を購入できない「生理の貧困」が認知されるようになった。
困難が顕在化
フォーラムと市社協はコロナ禍以降、一人暮らしの女性にお米券を配布するなどの支援を行ってきた。昨年7月、フォーラム南太田を含む市内3カ所の男女共同参画センターは、生理用品を施設で無償配布し、予想以上の反響があった。それを受け、顕在化してきた女性が抱える困難の支援へ向けて、生理用品の無償提供を決めた。
無償提供企画を「生理関連用品ハッピーギフト」と名付け、昨年12月に希望者を募ったところ、ネットを通して多くの申し込みがあった。好評だったことを受けて、第2弾を1月から始めた。
提供されるのは女性起業家が開発した「サニタリー吸水ショーツ」。フォーラムは「漏れを気にしないで1日過ごせるもの」といい、洗濯して繰り返し使用できるタイプだという。提供は250人限定で、応募多数の場合は抽選となる。
切実な声届く
第1弾の応募者からは「生理用品がなかなか買えないので、繰り返し使えるショーツを試してみたい」(10代)、「コロナでアルバイトができず、高齢の親は借金があり、十分なサポートが期待できない」(20代・学生)、「子育てにお金がかかって、自分の物を買う余裕がない」(20代・主婦)といった声が聞かれた。さらに、ひとり親の女性からは「娘が2人いるので、生理用品がすぐになくなる」(30代)、「心の病気で外で働けず、コロナで自宅での仕事もなくなった。娘が大量に生理用品を使用するので、自分は極力取り替えないようにしている」(40代)という実情も報告された。
フォーラムは「コロナは、収入の減少や失業など、特に女性への影響が大きいことが明らかになっている」とし、今回の企画が「女性が抱えるさまざまな困難の一助になれば」という。応募者にアンケートを行い、生活課題やニーズも汲み取る。また、フォーラムと市社協は、今回の生理用品購入の際にも呼び掛けた寄付金を引き続き募り、「生理の貧困」に直面する女性を支援する。
希望者は専用フォーム(https://forms.gle/9mugRtjouQMKtUdz6)から申し込む。締切は1月25日正午。ショーツは2月下旬にレターパックで郵送される。問い合わせはフォーラム南太田【電話】045・045・714・5911。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|