環境大臣賞を受賞した市立永田台小学校の校長を4月から務めている 松本 久美子さん 永田みなみ台勤務 58歳
「心あるつながり」を紡ぐ
○…鶴見区の東台小学校の校長を経て、永田台で舵を取る。環境大臣賞の受賞について「自分は4月に来たばかりで何もしていない。これまでの先生方や地域の皆さん、児童の努力が形となった」と敬意を表する。
○…「先生のような教師になりたい」--。小学3年の時、同級生に心ない言葉を掛けられて登校拒否になった。助けてくれたのが当時の担任。「私が休んだことを気にかけて学級会を開き、登校しやすい環境を整えてくれた」といい、悪口を言った同級生は謝罪した。恩師の背中を追いかけて、大学卒業後に夢を叶えた。「先生が授業を観に来て、激励の言葉を掛けてくれた。教師になって良かったと実感した瞬間だった」と語り、込み上げるものがあったと振り返る。
○…指導で心掛けていることは「事情を聞くこと」。「やんちゃなクラスの担任を務めることが多かったから」と笑う。「悪さのレベルによっては真っ先に怒るが、その上で悪さをした事情を聞く。親身に聞けば心を開いてくれて、クラスをリードする存在になってくれる」と児童を信じる。20歳になった教え子と再会し、仕事や勉学に勤しんでいる話を聞くと、嬉しいという。
○…働きながら2人の子どもを育てた母親でもある。町内会の子ども会が企画した盆踊りの曲紹介を引き受けるなど、地域活動も前向きに取り組んだ。「まち行事に携わり、困った時に相談できる人が増えた。忙しい中でも地域のためにできることを探す意識が大切。その親の背中を見て育った子どもが未来のまちを支えてくれる存在になる」と話す。「いざという時に助けてくれるのは顔の知れた身近な人だと思う。学校、保護者、地域が連携し、心あるつながりを紡いでいきたい」
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