「シウマイ」で知られる崎陽軒=西区=で5月から社長を務める野並晃氏(40)に同社の戦略や横浜への思いを聞いた。
――創業114年の歴史ある企業の社長に就いた感想は。
「重責に大変身が引き締まる思いです。ただ、役職や立場が異なっても私自身や会社としての姿勢はこれまでと変わらず、横浜・神奈川のお客様が『地域のブランド』と感じていただける取組かどうかという視点を大切に事業を進めたいです。役職関係なく、闊達な意見交換やアイデアが出せる社内環境を引き続き整えていきたいと思っています」
グッズや惣菜 充実
――コロナ禍での状況や取組は。
「既存店の売上が6割以上落ちた一方、生活圏にある郊外型店舗の売上は伸びました。食のシーンや購入スタイルの変化に対応した施策として、ロードサイド店舗の出店を強化。おうち時間を楽しんでもらえたらと思い、クッションなどの崎陽軒グッズや惣菜商品も充実させました。原材料の高騰やSDGsなど、今後もコロナ禍のように社会状況に応じた取組が必要となるでしょう。積極的に新商品開発に取り組み、常にお客様に喜んでいただけるような発信ができたら」
――ホテルの「崎陽軒ルーム」や110周年の県警コラボ、桂歌丸さんが愛した炒飯弁当など、地域の企業や団体とのコラボも話題です。
「東海道新幹線コラボの崎陽軒ルームは私も泊まりたい(笑)。子どもを連れて行ったら絶対に喜びますよね。ありがたいことにお声を掛けていただく企画が多いのですが、全て日頃の地域のつながりの中から生まれるご縁。崎陽軒ブランドを活用して横浜はもちろん、関西シウマイ弁当や栃木県鹿沼市(初代社長の出身地)のシウマイ像のような地域創生にも力を入れていきたいです」
――自身のシウマイ弁当のこだわりの食べ方は。
「シウマイは醤油や辛子はあまり使わず、すぐにご飯へ。あんずは最後のデザートにしていましたが、つい最近唐揚げと一緒に食べるのも美味しいと知り…驚きでした」
――最後に横浜市民に向けてメッセージを。
「旅行や野球観戦、家族の団らんなど、お客様のさまざまなシーンにおいて、崎陽軒の商品があることで、より楽しい思い出や幸せな毎日になる。そんな存在になれたら嬉しいです。今後も長くご愛顧いただけるよう時代や人々の価値観が変わっても、お客様に喜ばれる商品、横浜のおいしさを創り続けていきたいと思っています」
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