別所地区でパラリンピックの正式種目でもある「ボッチャ」を楽しむ取り組みが始まって1年が経過した。同地区の保健活動推進員会が高齢者の健康づくりなどを目的に行うもの。コロナ禍でも無理なく行えるスポーツとして広がりを見せている。
ボッチャはジャックボール(目標球)と呼ばれる白い球に赤と青、6球ずつのボールを投げたり、転がしたりして、いかに近付けるかを競うスポーツ。年齢や性別、体力の有無に関係なく楽しめるため、近年、地域や学校などで体験イベントが行われている。
参加しやすい運動
地域住民の健康づくりを支援しようと、別所地区保健活動推進員会(中村雅一会長)はウォーキングイベントなどを行っている。その中で、南区でも子どもから高齢者まで、ボッチャが普及しつつあることを受け、健康づくり策として取り組むことを決めた。中村会長は「ボッチャは力を使わず、広いスペースも必要ないので、多くの人が参加しやすい」とその理由を説明する。
同地区社会福祉協議会の協力を得て、ボールなどの必要器具を購入し、昨年7月から第2水曜日に別所地域ケアプラザ「ボッチャを楽しむ会」として活動を始めた。高齢者を中心に約20人が集まり、適度に休憩を挟みながら、約2時間ゲームを行っている。活動開始から1年となった7月13日の会では、準備運動の後、チームに分かれて対戦を行った。常連の参加者が多く、目標の白い球の近くに赤と青の球が集まる場面が目立った。
毎月参加しているという87歳の女性は「力もいらず、楽しくできる」とボッチャの魅力を語る。
頭脳戦に夢中
中村会長は「ボッチャは球を投げるコースを読んだり、駆け引きがある『頭脳戦』でもあり、夢中になれる。今後も感染予防をしながら続けたい」と意欲を見せる。
ボッチャは屋内で天候や季節に左右されずに行え、児童・生徒が学校で体験しているなどの親しみやすさもある。南区では屋外で行う「グラウンドゴルフ」が盛んで、スポーツ推進委員連絡協議会主催の地区対抗大会が行われるほど。コロナ禍で高齢者の健康づくり支援が難しさを増す中、ボッチャがさらに広がる可能性がある。
南区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|