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3月28日
榎町の照隆(しょうりゅう)寺で11月11日、親子の地域交流を目的としたこども食堂「ありがとう食堂」が初めて行われた。同寺と蒔田地区社会福祉協議会が企画。子どもに食材の生産者や食事を用意してくれる人へ感謝の思いを持ってほしいという願いが込められており、今後、第2金曜日午後5時からの開催を目指す。
こども食堂は一般的に経済的な困窮世帯への支援という意味合いが強いが、市民団体などがコロナ禍で希薄化した地域のつながりを紡ごうと、「住民交流」を重視したこども食堂を施設などで行うケースが目立つ。
4年越しの開催
同地区社協は2018年ごろから、住民同士が顔の見える関係を築くことができる、こども食堂の実施を目指していたが、コロナの影響で頓挫。感染拡大から3年目に突入し、地域行事が少しずつ復活したことを受けて計画を練り直した。
「蒔田の真ん中で開催」を目標としたが、会場探しが難航した。そんな中で手を差し伸べたのが照隆寺。これまでに同寺では朝市や演奏会が行われていたが、コロナで中止となった。寺の「にぎわい創出に貢献したい」という思いが同地区社協と一致し、こども食堂を一緒に立ち上げた。
「ありがとう」がテーマ
こども食堂のテーマは「ありがとう」。子どもが動物や植物の命をもらって生きていることを実感し、身近な人に感謝の気持ちを伝えられる人に成長してほしいという思いが込められている。「出来たての食事をみんなで味わう」がコンセプト。コロナの影響で区内でも弁当や食料配布形式のこども食堂が多い中、感染症対策を徹底し、会食形式で開催した。
11日の「ありがとう食堂」では、住民有志が寺の調理室で作ったカレーライスとサラダを提供。参加者は会話を楽しみながら食事を頬張った。同寺の前島照力住職=人物風土記で紹介=が「ありがとう」の語源などを書いたカードを子どもに配布し、多くの人の支えがあって生きていけるということを伝えた。息子と訪れた20代女性は「息子が『友達ができた』と喜んでいた。地域行事の中止が続いていたので、こうした機会はうれしい」と話した。
同地区社協の栗田一伸会長は「人に対しての思いやりなど、住職が子どもたちの人間性を磨いてくれるのが大きい。今後は季節感のあるメニューを提供したい」と手応えを感じていた。前島住職は「『ありがとう』は日本で一番美しい言葉だと思う。子どもたちには感謝の気持ちを素直に表現できる大人になってほしい」と期待を込める。
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