中村町3丁目に2005年まであった社会福祉施設「横浜愛泉(あいせん)ホーム」で活動していたサークルなどを紹介する写真展が11月26、27日に八幡町の空き店舗で行われた。住民有志が地域交流の促進などを目的に、中村地域に関係する写真展を昨年6月から定期的に開催。4回目となった今回はミニコンサートも行われ、2日間で112人が訪れてにぎわった。
「愛泉ホーム」懐かしむ
同ホームは神奈川県が1962年に設立。2005年に閉館するまで、陶芸、絵画、郷土史研究といったサークルが活動し、地域住民の憩いの場として親しまれた。
住民有志で構成する「カメヤ実行委員会」は数年前まで八幡町で営業していた喫茶店「カメヤ」、その並びにあった金物店「オオクボ」の空き店舗で中村地域の歴史を振り返る写真展を企画。中村地域ケアプラザの協力のもと、昨年6月に初めて開催して、これまでに「夏祭り」などをテーマに行ってきた。
写真展のコンセプトは「地域住民の同窓会」で、地域で暮らす高齢者が懐かしさを感じられることや、若者に中村の魅力を伝えることが前提。同ホームでのサークル活動の思い出を語る住民が多いことから、今回の写真展のテーマに選んだ。
同ホームを拠点としていた音楽、ボランティアサークルなどの活動が分かる写真を約120点展示。また、施設に関する資料が約10点、切り絵、陶芸サークルの作品が約20点並んだ。
子どもたちが高齢者の自宅を訪問するサークルが活動していたことや同ホームの行事で保護者による出し物が行われていたことなどから、地域の学校と交流が深かったことが伝わった。
バンド演奏も盛況
写真展2日目の11月27日には、同ホームの元職員らで結成された3人組バンドがオリジナルソング「このまちで」を演奏。来場者は懐かしさを感じるような心が温まる歌詞に共感していた。中村町在住の70代男性は「横浜愛泉ホームの43年間の歴史が凝縮された内容で、サークル活動の思い出が蘇った」と話し、親しみのあった施設を思い出していた。
カメヤ実行委員会は、今後も地域に根差した写真展の開催を検討している。空き店舗を活用した仕掛けを打ち出し、コロナ禍で希薄化した多世代交流の促進やにぎわい創出を目指していく。
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