市立横浜総合高校が就業体験を行った東日本大震災の被災地の物産販売や現地の高校生を招いて話を聞くイベント「横総大感謝祭」が3月4日に弘明寺商店街内で行われる。物産販売の利益は地域防災拠点で使える備品の制作費用にする予定。主催者側は「学校周辺の方と交流しながら、防災、災害に対する意識を高められるようにしたい」としている。
「横総大感謝祭」は同校が大規模災害時にできる地域貢献の可能性を探る目的で2019年3月に同商店街で初めて開催。生徒が就業体験で訪れた岩手県釜石市や福島県矢祭町などの産品を使ったおかゆを提供したほか、各地域の産品を販売。売上と募金を合わせた約5万円で組み立て型のテントを購入し、同商店街に寄贈していた。
コロナ禍で開催は20年から中止していたが、4年ぶりに実施。同校から依頼を受けて就業体験を行う団体「体験活動サポート開港場」(NPO法人申請中)が「大感謝祭」を主催する。団体の代表は同校前校長の小市聡さん。イベントは同校、公益財団法人「よこはまユース」などと共催で行う。
釜石の高校生招く
今回は「被災時の減災」をテーマに、被災時に起こりそうなトラブルを回避するための具体策を考える。釜石市の高校生有志が中心となって東日本大震災の教訓を伝えようと防災活動に取り組む「夢団」のメンバーを招き、災害伝承や防災普及を考えるパネルディスカッションを行う。夢団の誘致には、大学生や若者支援団体のメンバーらによる「釜石『夢団』横浜へトライ!実行委員会」がクラウドファンディングなどで資金を募り、横浜に呼び寄せた。
矢祭町で作られたコシヒカリや釜石の海産物のほか、小田原市根府川の「廣井園芸」で栽培されたグリーンレモンを使い、港南区の洋菓子販売店舗「プチ・フルール」が作ったレモンケーキなども販売する。今回の売上金などは、地域防災拠点内の案内や注意書きなどに使える「避難所掲示セット」の制作に充てる予定で、近隣の約30校への配布を計画している。
「開港場」の小市さんは「生徒が地域の方と交流しながら、災害時に地域防災拠点で想定される課題解決につなげられれば」と話す。イベントは午前10時から午後5時。商店街中央の観音橋とさくら橋で行う。問い合わせは小市さん【電話】090・8726・9391。
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