南火災予防協会(島田秀世会長)が1月23日、市立別所小学校(大島宏二校長)の4年生を対象にドローン防災教室を実施した。会員が持つ技術を使いながら子どもに防災ついて考えてもらおうと企画したもの。会員企業が同協会の取組として授業を行うのは初めて。建築業の株式会社小俣組=新川町=が所有するドローンを使い、児童に操縦を体験してもらったほか、講義も行い、防災について考える機会を提供した。
同協会は災害から地域を守る活動をしており、南区の企業など167事業所が加盟している。
多業種の技術活用
会員は様々な業種で構成されている。事業所の特長を生かした取組を考えていたところ、同協会事務局の南消防署を通し、別所小4年生が防災について学習していることを知った。そこで、建設現場の状況把握や撮影のために所有するドローンを使っている小俣組に依頼し、授業の中でドローンを使った防災教室を開くことにした。
授業では最初に屋外でデモンストレーション飛行を実施。小俣組の中山慶一郎さんがドローンを操縦し、上空約100mから撮影したランドマークタワーの映像がモニターに映ると、児童から大きな歓声があがった。
その後、中山さんや南消防署の職員による「建築と防災」「ドローンと防災の関係」などについての講義があり、最後は児童がドローン操縦を体験。災害により救助が必要な人に物資を運ぶという想定で、27人の児童が1人3分間、球体のガードが付いた小型ドローンを実際に動かした。
家庭・地域へ広がり
児童は「ドローンが高くまで飛べることに驚いた。授業について家族に伝えたい」と話した。担任の太田真理子教諭は「能登半島地震を受けて、子どもたちは防災の重要性を身近に感じている。今回の学びについて、授業参観や地域活動などで発表する機会を設けたい」と語った。
南消防署は「建築業、病院など様々な会員企業が防災に取り組んでいることを子どもに知ってほしい」とし、「ドローンのような技術があるからこそ救える命があり、その技術をどう生かしていくかを考えるきっかけになれば」と今後も会員の技術や特長を生かした取組を行いたいとした。
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