帯状疱疹ワクチン定期接種化へ ニッタオンライン市政報告74 調査を基に国へ強く要望を 横浜市会議員 仁田(にった)まさとし
2024年度の市予算案を審議する市会定例会が続いています。その中で私は3月5日、医療局の審査で帯状疱疹ワクチンの定期接種化などについて質問しました。
帯状疱疹は高齢者の発症リスクが高いことから、予防効果があるワクチン接種の定期接種化を求める声が多く寄せられています。昨年11月、国の厚生科学審議会で5年ぶりに議論が再開しました。公明党市議団は22年10月、接種の早期定期化と全額国庫負担を国へ働きかけるよう山中竹春市長に要望。その結果、市が国に要望した経緯があります。
市は23年度に調査費を計上し、国民健康保険のデータを基に帯状疱疹に関する分析を行っており、発症率は、65歳から69歳の区分で1千人に9人との結果です。
24年度予算案にも調査費が計上され、社会保険の電子レセプトデータを活用し、国保データでは把握しきれない働く世代の新規患者数の把握や10年前からの傾向、全年齢層の状況などを分析していく予定です。
市独自助成の検討も
定期接種化は国が進めるべきものですが、その動きを円滑にするためにも、市が調査結果を分析し、国への要望を粘り強く行い、積極的に関与していくことが必要です。また、神奈川県内では6市町村が独自の公費助成を実施しており、24年度に開始する市や町もあります。横浜市独自の公費助成も検討すべきだと強く要望しました。
小児がん治療 長期のフォローを
小児がんに関し、幼少期に放射線治療を受けた後、20〜30代で大腸ポリープが見つかることがあります。こうした晩期合併症を早期発見するためには一般の健康診断では検査項目が不足しています。治療後の方へ専門的な検診の検討を進めるべきと主張し、医療局長からは、小児がんの治療を受けた方が、成人後に健康管理として受けられる検査の実施に向けて検査項目の検討や実施医療機関の調整を進めるとの回答が得られました。
災害時の透析医療体制
能登半島地震で石川県の43医療機関のうち7機関が人工透析ができない状況となり、透析医療体制の確保は大きな課題です。市内では災害拠点病院を中心とした11ブロックのグループがありますが、コロナ禍で情報共有や対策の検討が中断しています。ブロック会議は早期に再開されますが、命に関わる透析医療体制の充実を要望しました。
私は今後も市民の命を守る取組を進めます。
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