県内の若手塗装業者らによる「神奈川昭和会」の会長を務める 高野 一哉さん 別所在住 42歳
塗装で建物と人を笑顔に
○…塗装工事業、塗料販売店、塗料メーカーら34社が加盟する団体の代表を務めて7年目。活力のある業界を目指し、最近では塗装関係の仕事に関心を持ってもらうための動画も作った。各分野の会員がおり、「何でも聞ける関係にある」という。職人の高齢化など、業界の課題にも、「横のつながりで克服を」と会の結束力は強い。
○…「高野塗装」を営んでいた父親が51歳で急逝。解体工事の仕事に就いていたが、緊急事態に家業へ入ることを決めたのが20歳の時。「塗装の『と』の字も知らなかった」と現場の人員配置や事務作業などに苦労し、「何で自分だけこんなに大変なんだ」と感じていたが、母親から「それぞれの立場の人が責任を持って仕事をしている」と言われて我に返り、前向きになれたという。
○…経営者として利益率を上げようと、元請けできる仕事を増やすため、人脈を広げることを意識。約15年前に横浜南法人会に入会して以降、建設関係の知り合いが増え、仕事にもつながった。神奈川昭和会では「会社のトップだと誰も注意してくれないから、会に入って礼儀や先輩との接し方、書類の作成方法まで勉強できて良かった」と成長を実感。会では40年以上、児童養護施設や高齢者施設で塗装ボランティアを行う。「自分たちの生業で人が喜ぶ姿を見られるのは励みになる。このことは自慢できる」と仕事に誇りを持っている。
○…妻と今春小学校入学の娘と暮らす。娘はまだ父親の仕事をよく理解していないというが、「娘の学校など、見て分かる仕事ができれば」と父親としての顔を見せる。「地元でしっかり仕事をして、元気な会社であり続けたい」と願い、色鮮やかな塗装で建物と人々に笑顔をもたらす。
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