「お三の宮」の愛称で知られる日枝神社(山王町、角井瑞宮司)の例大祭が9月13日から15日まで行われる。今年は創建340年に合わせ、新しい鳥居を建設し、例大祭でお披露目される。15日には約40基の町内みこしが神社から伊勢佐木町を練り歩く予定で、節目の年をにぎやかに祝う。
開拓の守護神
350年近く前まで、現在の伊勢佐木町から日枝神社付近は、釣鐘状の入海だった。この場所を埋め立てようと、石材・木材商人の吉田勘兵衛が立ち上がり、大工事に挑んだ。1656年(明暦2年)に始まった工事は、集中豪雨などにより難航し、開始から11年後の1667年(寛文7年)に完成。横浜の礎となったこの埋立地は、勘兵衛の名前から「吉田新田」と呼ばれるようになった。
勘兵衛は、1673年(寛文13年)、新田の鎮守として、住民の幸福や五穀豊穣を祈るために日枝神社を創建。このことから、「横浜開拓の守護神」として多くの市民に親しまれている。
現在、氏子町内は南区の宮本、寿東部、中区の伊勢佐木、埋地の各地区の44町会と広範囲に及んでいる。1990年には市教育委員会から「市地域史跡」に指定され、吉田新田の歴史とともに、小学生の教材でも紹介されている。
上部に屋根
創建340年を祝おうと、日枝神社(山王神道)の象徴である「山王鳥居」に改めることにした。上部に三角形の屋根が乗った珍しい形で、本社にあたる東京・赤坂にある日枝神社の鳥居もこの形をしている。
鳥居建設のために、氏子らが奉賛会を設立。必要な費用の寄付を募り、建設にこぎつけた。
今年は本祭り
例大祭では、14日に横浜随一の大きさと言われる「神社大神輿」が神社から横浜橋通商店街や大通り公園周辺を通り、イセザキモールなどを練り歩く。
15日の「町内神輿連合渡御(とぎょ)」は、2年に1度の本祭りの年だけに行われる。約40基の氏子町内のみこしが威勢良く進んでいく。
角井宮司は「山王鳥居が氏子地域のシンボルとなり、祭りによって地域の絆が深まることを祈っている」と話し、節目の年を盛大に祝ってほしいと願っている。
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