外国籍の児童が多い市立南吉田小学校(藤本哲夫校長)で行われている外国語に親しむための「英語クラブ」の初の公開講座が2月13日、南区役所で開かれた。外国の言葉や文化に触れる様子を地域住民にも見てもらおうと企画したもので、児童約30人が7カ国の出身者とコミュニケーションを図る姿が住民に公開された。
同校は本人が外国籍か両親のどちらかが外国籍の児童が全校の約6割を占める。児童に国際感覚を養ってもらうことなどを目的に4年前から「特設英語クラブ」を設けた。クラブは4年生以上が任意で入るもの。毎週水曜日午後の45分間、英語の読み書きを行い、現在は約40人が在籍する。
同校のある寿東部地区の外国人人口割合は約20%で、区全体の約5%を大きく上回る。同地区では、南区役所を中心に外国人と地域社会がともに暮らしやすいまちづくりを進めている。その中で同校も保護者向けに外国の料理や文化を知ってもらう講座などを開き、日本人と外国人の交流の場を創出してきた。今回の公開講座も取り組みを広く知ってもらうねらいがあった。
7カ国の話聞く
学校を飛び出して、初めて外部で行った13日の活動には約30人の児童と英語が話せるボランティアとして参加した住民など約60人が区役所1階のホールに集まった。外国人の生活を支援する、みなみ市民活動・多文化共生ラウンジがコーディネートし、インド、フィリピン、エチオピア、インドネシア、カメルーン、バングラディッシュ、ハイチの各国出身者を招き、児童は興味のある国の話を聞いたり、英語を使って質問するなどした。また、インド出身の女性がヨガを教えた。
多様性感じる
児童からは「初めて会う国の人に緊張したけど、話しているうちに楽しくなった」「いろいろな国の人と話せて良かった」などの感想が出た。ボランティアの男性は「文化も言語も違う人たちが集まり、多様性を感じた」と国際色豊かな取り組みが子どもだけでなく、大人も幸せにするとした。
クラブを担当する中垣瑶子教諭は「南吉田小にはさまざまな国の子どもがいるが、言葉を通したコミュニケーションを図りたい」と活動による子どもの成長に期待する。藤本校長も「地域の方が子どもの活動に関心を持ってもらうことで、暮らしやすい地域づくりにつながれば」と話した。
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