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南区版 公開:2020年12月3日 エリアトップへ

横浜商業高校硬式野球部のOB会長を務め、部員の指導にも携わる 長谷部 淳一さん 港南区在住 60歳

公開:2020年12月3日

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長谷部 淳一さん

「Y校」の誇り 次代に継承

 ○…創部124年の伝統を後世に語り継ぐため、1200人を超えるOB組織の舵を取る。ブルーのユニフォームにあるY字マークは、学校が「Y校」の愛称で親しまれるきっかけになった。「偉大な先輩方から受け継いできた伝統。新旧のOBが一丸となり、地元から応援してもらえるチームを守っていきたい」と決意が固い。

 ○…磯子区出身。幼稚園で野球を始めると着実に実力を伸ばし、Y校の門を叩いた。しかし、1学年100人を超える中でレギュラーを勝ち取るのは厳しく「甘えん坊の自分は何度も辞めようと思った」と振り返る。その一方で「お前はガラスの心臓だな」と言葉を投げかける仲間からの嘲笑が負けず嫌いな性格を引き出してくれたとも。甲子園出場をかけた3年夏の県大会ではエースとして活躍するまでに成長。決勝戦は延長の末、0―1で敗れたが最後まで腕を振った。「監督や仲間があえて厳しく接してくれたから野球人、そして一人の人間として成長できた」と感謝する。

 ○…20代で社会人チームを引退して以来、仕事の関係で野球から遠ざかっていたが「もう一度甲子園を目指したい」という思いが再燃。50歳のころ、かつての高校球児が再び甲子園を目指す「マスターズ甲子園」に出場し、白星をあげた。「最高球速88キロまで衰えた体でも『諦めなければ夢は叶う』ことを証明できた」とにっこり。

 ○…仕事終わりは母校の練習に駆けつけ指導する。「細かい技術指導は監督などに任せ、選手の心のケアに回っている」と話し、メンタル面で苦しんだ経験が生きているという。座右の銘は「七転八起」。「何度失敗しても立ち上がってほしい」と後輩の背中を押し、Y校の誇りを次代に教え伝えていく。

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