横浜市会 委員会もネット中継へ 実施は来年9月から
横浜市会では、これまで本会議のみだったインターネット中継を個別の課題を審議する常任委員会、特別委員会にも拡大する方針を固めた。実施は来年9月からの予定。情報公開を求める世論が高まる中、市議側は市民に議会の存在を身近に感じてもらえるための取り組みを今後も進めていきたいとしている。
現在、86人の市議は、8つの常任委員会と7つの特別委員会にそれぞれ所属している。委員会では、専門的な課題について議論したり、市民からの請願や陳情を審査する。本会議の議題は委員会で審査されるため、実質的には委員会が議論の場になっている。
これまで委員会の様子は会議室の狭さなどを理由に、直接傍聴することができず、市会内のモニターで傍聴するしかなかった。また、会議録がネットで見られるのは委員会終了から2、3カ月後。市民からは「市議の活動が分からない」と、見えやすい形での情報公開を望む声も多い。
市会は昨年5月、市議の活動や議会活動のあり方を明確にするため、「横浜市会基本条例の制定に関する調査特別委員会」を設置。そこで議会の情報公開について議論し、委員会のネット中継を来年9月の定例会から行う方針を決めた。
同特別委の資料によると、5つの会議室に新たにカメラ1台を導入する計画で、約500万円の経費がかかり、配信などに年間約360万円が必要だという。
本会議と予算、決算特別委員会は05年からインターネットで生中継と録画中継を行っている。中継には、11年度、約438万円の費用がかかった。市会事務局の調べでは、11年度は生と録画を合わせて約9万7千件のアクセスがあった。
委員会のネット中継は県内では相模原、横須賀、厚木、鎌倉などの各市議会で実施されている。政令市では、相模原のほか、大阪と名古屋市会が行う。
09年9月から中継を行う大阪市会の事務局は「審査の過程が見られるので、請願、陳情者から好評」という。昨年3月から実施する名古屋市会は11年度、本会議中継の4倍近い約40万件のアクセスがあった。
同特別委のモニター傍聴を続ける女性は「直接傍聴も認めてほしいが、ネット中継は仕事をしている人でも見られるので歓迎」という。委員会ネット中継にある市議は「もっと早く導入できた気もするが、情報公開を進めたい」としている。
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