現在公開中の映画「東京ウィンドオーケストラ」で初主演を務めた女優の 中西 美帆さん 保土ケ谷区内在住 28歳
人の記憶に残る役者に
○…「新しい自分を発見できる役に出会い、演じる喜びを感じました。長く愛される作品になると信じています」。華やかな笑顔と物腰柔らかな人柄が印象的だ。映画初主演にして自身とは正反対の投げやりでぶっきらぼうな役を演じきった。「役は化学反応。どんな役を演じても本来の人間性はにじみ出てくる。心を日々美しく保つように努力しています」と微笑む。
〇…神戸出身。小学5年生時に保土ケ谷へ。幼少期は内気で人前で自分を出したいと思っていた。桜丘高校の卒業生で「冬に教室のストーブの上でおでんを作って怒られた」と懐かしむ。同作で自転車のシーンを撮影したが、山坂が多い区内では乗ったことがなく大苦戦。「足を着いて急停止したので靴が飛んでしまって。そのまま映画に使われています」と照れ笑い。
○…高校2年生の時、映画好きの父から「女優の原節子が近所に住んでいる」と聞き、主演作品『東京物語』を鑑賞。凛とした佇まいと品格ある美しさに女性として憧れた。「自分もこのスクリーンの中で演じてみたい」。両親は資格を取ることを条件に応援。専門学校で調理師免許を取得し、21歳で事務所の社長と出会った。芝居、乗馬、日本舞踊のレッスンを2年間受け、ドラマ『神様の女房』のオーディションで主演の娘役を勝ち取り、23歳でデビュー。座右の銘は、同作の登場人物でもある松下幸之助の言葉『失敗した所でやめてしまうから失敗になる。成功する所まで続ければ、それは成功になる』
〇…「人と比較しても落ち込むだけ。自分に打ち勝たなくては」と力強い瞳で語る。忙しくても毎朝新聞に目を通し、積極的に読書も。休日は父と映画館へ行くほど仲が良く、どんなに疲れていても夜は1杯のコーヒーを手にリビングで語らう時間を大切にしている。「周りの人がいたから今の自分がいる。感謝を忘れず、他人の記憶に残る作品と役に出会っていければ」
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