境木本町の和菓子店「菓匠栗山」に新型コロナウイルスの終息を願い、疫病封じの妖怪アマビエを模した練り切り菓子が4月中旬から登場し、地元を中心に話題を集めている。
「アマビエ」は江戸時代に肥後国(現在の熊本県)に現れたとされている半人半魚の妖怪。長い髪とくちばしを持つ人魚のような姿で、その絵を見ると疫病が収まるという言い伝えがある。
海中から現れ、豊作や疫病などを予言し「疫病が流行したら、私の姿を描いた絵を人々に見せよ」と告げて海の中へ帰っていったという言い伝えをもとにし、会員制交流サイト(SNS)上では、新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた2月ごろから、終息を願いイラストや動画などを投稿する動きが広まりを見せている。
急きょ販売開始
同業者が「アマビエ」をモチーフに菓子を製造していることを知った同店の栗山奈生美さんは職人に「アマビエ練り切り」の製作を依頼。当初は販売の予定はなく完成品をショーケースに入れ展示していたが、多くの来店者から「これ売っているの」との声が寄せられたことから、4月中旬から急きょ店頭販売を開始した。
一般的に練り切りは季節をモチーフにしたものが多く、こういったキャラクターのようなものをかたどるケースは珍しいという。伝承されているアマビエの絵は白黒だが、「こんな時だからこそ、クスッて笑ってもらえるようなものに」と、同店の「アマビエ練り切り」は髪の毛はピンク、くちばしは黄色、うろこ部分は淡い水色を配し、花の髪飾りを付けた。
SNSなどを通じて練り切りの存在を知った人や地域住民らが訪れ、1日に100個ほどが完売するという。栗山さんは「早い終息を願うばかり。なるべく笑顔で過ごせれば」と話している。問い合わせは同店【電話】045・713・2515。
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