JA横浜(横浜農業協同組合)主催の「野菜持寄品評会」がこのほど開催され、西谷町の苅部博之さんが育てたじゃがいものキタアカリが「神奈川県知事賞」を受賞した。
品評会は、市内農家の栽培技術向上を目的に毎年夏に開催されているもの。今年は横浜市内全域から、じゃがいもやとうもろこし、にんじん、たまねぎなど330点の出品があった。
苅部さんはキタアカリという品種のじゃがいもを出品した。品評会での審査のポイントは野菜の色味や艶、形など。じゃがいもは、表面に大小の丸い斑ができる「そうか病」が起こりやすいため、米ぬかや緑肥で対策をしながら「肌の良さ」にこだわって栽培したという。
保土ケ谷区は、明治から昭和にかけてじゃがいもの種芋産地として全国的に名を馳せていた。苅部さんは「味はもちろん、見た目にも力を入れて育てた。地元の特産品でこのような評価をいただけたことは嬉しい」と話した。
地元の技術「誇り」
苅部さんは江戸時代から続く農家の13代目。収穫した野菜は、相鉄線西谷駅近くの直売所「FRESCO」で販売する。
「地域の農業を盛り上げよう」という思いから就農希望者を支援する「農業塾」・「百姓塾」や県内の若手農家グループ「神七(かなせぶん)」の代表を務め、後継者育成や地場野菜のPRなどにも取り組んでいる。
苅部さんによると保土ケ谷区は品評会が市内一盛んなエリア。後継者率も高く、熱心な人が多い印象だという。「保土ケ谷は普段から、野菜の味と見た目が競われている地域。『どうすれば良いものを作れるか』とお互い刺激を受けながら磨かれた、地元農家の技術力には誇りがあります」と苅部さん。「地域のみなさんに、地元の美味しい野菜をもっと知ってもらえたら」と話した。
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