県立保土ケ谷高校陸上部の守屋海斗さん(2年)が徳島県内で開かれた全国高校総体(インターハイ)の陸上男子5千m競歩で6位に入賞した。同校の陸上部に所属する選手がインターハイで入賞するのは初。「不安もあったが、しっかりと準備をしていたので、プラン通りにレースができれば入賞も狙えると思っていた。一緒に練習してきた先輩や、仲間の支えがあったからこその結果。課題を克服して、来年は優勝をめざしたい」と早くもその目は1年後の夏を見据えている。
中学時代は中・長距離を中心とした選手だった守屋さんは高校入学後、先輩や顧問の竹内俊樹教諭の進言もあり、競歩を専門とする道を選んだ。
6月に行われた関東高等学校陸上競技大会で2位に入りインターハイ出場を決めた守屋さんは、同種目に出場した先輩・岩下賢弥さんと共に「全国一の準備」を重ね徳島入り。予選レースで4着に入り決勝進出を決めた。
先輩のサポート
関東大会では先着した岩下さんは予選レースで敗退。共にめざした決勝に進めず悔しい思いを抱く中、翌日の決勝レースでは後輩のサポートを買って出た。「朝からいつもとは違う緊張感もあった」という守屋さんだが、「先輩や周りのサポート、アドバイスもあり落ち着いてスタートラインに立てた」という。
データに基づくレースプラン
決勝レース中盤、「粘りの歩き」を続けていたが、ペースについていけず徐々に先頭集団から離され始めた。ここで生きたのが竹内教諭が過去10年分のレースを研究し、予選レースで各選手の歩形や性格を加味した上で授けたレースプランだった。「ゴール後、2人ほどは失格になり着順が繰り上がる。10着までに入れば入賞できる。守屋の強みは正確な歩形。自分に自信を持っていけ」
データに基づいたこのプランがあったからこそ、集団から離されはじめたこの窮地も「最後まで諦めず、粘ろう」と落ち着いて対処。予選タイムを10秒以上上回る21分38秒34でゴールした。
着順は8着だったが、竹内教諭が分析した通り上位8人のうち2人が失格となり、2年生としては最上位となる6位入賞という結果になった。ゴール後、「先生を信じ、先輩の分も戦い、入賞できてよかった」と安どの表情を浮かべた。
見据える先は1年後
インターハイ入賞という最高の結果だが、その目はすでに先を見据えている。「1人で歩くのが苦手。しっかりとした歩形を身に付けて、筋力アップもして、20分台を出したい。ランキング1位でインターハイに出て優勝することが目標」。言葉を選びながら話すその目は鋭い。
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